夢のヒーロー

「どうして私があなたの後ろに居ること分かったの?」


ハヤトは、つい彼女に見とれてしまう。よく見ると彼女は色白で顔も整っていて、なかなかの美人だ。


「聞いてますか?」

一気に現実へ引き戻される。


「あ、あぁ。なんでかって?キミの気配を感じたからさ。僕はこの世界の神だ」


自分の夢とわかっている以上、強気でこしたことはない。しかし、"神"この一文字を言ってしまったが故に、ハヤトの人生が一変してしまう。


「あなたが……神様?」


少女はハヤトを物珍しそうに見ている。それも無理はない。いまハヤトは学校の制服をきている。それに対し、少女の服装は、この世界の民族衣装なのか、少し不思議な格好をしている