夢のヒーロー

学校に着くと、もうすでにホームルームは終わっており、一時間目の授業が始まるまで空いた時間をそれぞれ持て余している。


ハヤトは自分の席に着くと何やら右側から視線を感じ、右側を見た。


そこにはブスくれた表情をする綾香が、怒りの眼差しでハヤトを見ていた。


｢ハヤト新学期早々から遅刻なんだもん｣


そう言うと、綾香は教室から出て行った。

そんな綾香の態度にちょっと焦りを感じながら、後で謝ろうと決めた。


そして、自分はどうやって時間を待て余そうかと考えつつ、チラっと教室にある時計を見た。


｢一時間目まであと５分かぁ・・・寝よう｣


暇な時のほとんどを寝て過ごすハヤトは、たった５分の睡眠だが、深い睡眠へと落ちていった。