「ごめーん! 陽(ひな)ちゃん待ったぁ?」 白薔薇学園から地下鉄を乗り継いで15分。 ドドーンと空高くそびえるホテルの1階ロビー。 大きなソファに埋もれるように座る、一見、お人形さんと間違えてしまうくらい可愛い子に声をかける。 服装は全身黒でまとめたゴシックカジュアル。 上から下まで、かなりフリフリ感が強いのに、イタくなるどころか、それを華奢な体型とお人形さんみたいに可愛い顔で見事に着こなす。 おぉ、さすが陽ちゃん。