「ありえない。
あいつっ…
柊真だけは…
とことんっ…
ありえないっ!!!」


柊真がこぼしたバケツの水のふき取り掃除用のモップを片手に


「うぉ―っ!」


怒りをあらわに、両手を突き上げ


「しかも、あんにゃろー!
仕事だとかなんとか、逃げおって!
絶対許さんっ!
柊真なんか、落ちぶれちまえ―っ!!」


視聴覚室の前、廊下の真ん中で吠えるあたしに


「まぁまぁ、美桜」


同じくモップを片手に、藍ちゃんが慰めてくれる。