アイドル様と☆甘きゅんラブ【完】

“うわぁ、本物の瑞貴サマだ。


今日も、いつもと変わらずカッコいいなぁ。”


そんな風に、思いたかった。


でも、あたしの瞳は……。


瑞貴サマの隣で、柊真の後ろで……、ヒラヒラ動く花柄の生地に釘付けだった。


興味深そうに、部屋の中をチラッとのぞく大きな目。


腰までありそうな栗色の巻き髪。


この世のものとは思えないほどかわいい、その女の子の片手は……。


自然に、さも当たり前のように、柊真の腕に巻きついていた。