「美桜のカバン。
部屋のドアノブに引っ掛けておいたから」
「あ、ありがとう……」
スリッパの音と共に、ぼんやりした影が見えなくなる。
あたしは、ハーっと大きなため息をついた。
自分で自分がいやになる。
瑞貴サマのことを“好きだ好きだ”って騒いでおいて。
いざ“好き”って言われると、逃げ出して。
柊真のことを否定したいがために、瑞貴サマと付き合うって力説して。
そのクセ、“付き合ってもいい”なんて言われると、事務所がファンが……って言い訳をする。
部屋のドアノブに引っ掛けておいたから」
「あ、ありがとう……」
スリッパの音と共に、ぼんやりした影が見えなくなる。
あたしは、ハーっと大きなため息をついた。
自分で自分がいやになる。
瑞貴サマのことを“好きだ好きだ”って騒いでおいて。
いざ“好き”って言われると、逃げ出して。
柊真のことを否定したいがために、瑞貴サマと付き合うって力説して。
そのクセ、“付き合ってもいい”なんて言われると、事務所がファンが……って言い訳をする。

