アイドル様と☆甘きゅんラブ【完】

「美桜のカバン。
部屋のドアノブに引っ掛けておいたから」


「あ、ありがとう……」


スリッパの音と共に、ぼんやりした影が見えなくなる。


あたしは、ハーっと大きなため息をついた。


自分で自分がいやになる。


瑞貴サマのことを“好きだ好きだ”って騒いでおいて。


いざ“好き”って言われると、逃げ出して。


柊真のことを否定したいがために、瑞貴サマと付き合うって力説して。


そのクセ、“付き合ってもいい”なんて言われると、事務所がファンが……って言い訳をする。