アイドル様と☆甘きゅんラブ【完】

さっきまでの優しいキスではなく。


「えっろ。
きーも。
変な妄想してんじゃねぇぞ、こら」


頭にバサリと振り落とされる硬い感触。


「いったぁ!」


そんな声とともに、頭を抱えてガバっと起き上がるとそこは――…


「おまえの寝言うるさい。
しかも、キモい」


真っ暗な視聴覚室で、DVDを観ながらの英語の授業真っ最中。


「久世先輩が、おまえなんかにキスするわけねぇだろ。
バッカじゃねぇ?
頭のネジ、完全に1本外れてんな」


あたしの頭の上からずるりと落ちたのは、誰かのノート。