『……………は?』





茜のマンションに着いて。

前に来たときに停めた駐輪場にバイクを持ってきた。





そこには。

思わず目を擦りたくなるようなモノがあった。





…なんで?

なんで、涼真のバイクが停まってんの?





見慣れた涼真のバイクを。

俺が見間違える筈がナイ。





…涼真のヤツ。

マジで来たのかよ…。





空気を読め!!





いや、それだけじゃねぇ。

俺、“来るな”っつったよな?!

なんの用があんだよ!!

後にしろ、今すぐ帰れ!!





そんな怒りに似た感情を押さえるために。

ため息をひとつ。

大きく吐き出すと。



バイクを停めて茜の部屋に向かった。