「お、着いた着いた。
んじゃ、また月曜日に♪」
見慣れた家の前で車は停まると。
涼真はさっきと変わらずニヤニヤしたまま車を降りていった。
「………………………」
『………………………』
涼真のいなくなった車の中には。
俺と茜の2人きり。
涼真が言った煽り台詞のような言葉のせいで。
重苦しい空気が漂っている。
…あのバカ野郎。
ただでさえガマンしてるっつーのに。
お前が煽ってどーすんだ!!
俺の位置から茜を見ると。
髪をまとめてあるせいで。
白い首筋がよく見える。
『………………………』
余計なコト言ったのは涼真だからな。
恨むなら涼真を恨め。
俺はひとつ、ため息を吐くと。
『…そこの角、左入ってくれる…?』
茜に車を走らせるように頼んだ。

