半熟cherryⅡ


それからも。

アツシとケンチャンと一美センセイの話は続く。



「成績よくても昔はヒドかったんだ」

「昔ってほどでもなくない?」

「そーいや、すげー引っ掻き傷つけてきたことあったよな?」

「あ〜!!あったね!!」



3人の話は途切れることを知らない。



まるで湧き水のように俺の武勇伝にならない武勇伝を話しだす2人と。

それをおもしろがって聞いてる人。





…もう止めてクダサイ。





これ以上話されたら茜の耳に入りそうだし。

一美センセイも余計なコトを言いかねない。



それに。

前の俺を知ったら。

幻滅されるかもしれない。



ホント、お願いします。

これ以上言わないでクダサイ。





…そんな俺の願いは虚しく。

2人は止まらなかった。