それからも。
アツシとケンチャンと一美センセイの話は続く。
「成績よくても昔はヒドかったんだ」
「昔ってほどでもなくない?」
「そーいや、すげー引っ掻き傷つけてきたことあったよな?」
「あ〜!!あったね!!」
3人の話は途切れることを知らない。
まるで湧き水のように俺の武勇伝にならない武勇伝を話しだす2人と。
それをおもしろがって聞いてる人。
…もう止めてクダサイ。
これ以上話されたら茜の耳に入りそうだし。
一美センセイも余計なコトを言いかねない。
それに。
前の俺を知ったら。
幻滅されるかもしれない。
ホント、お願いします。
これ以上言わないでクダサイ。
…そんな俺の願いは虚しく。
2人は止まらなかった。

