半熟cherryⅡ


「郁も変わったよなぁ」

「1年のトキは結構浮いた話もあったのに」



保健室は相変わらず空調万端。

さっきまで始業式をやっていた体育館とは大違い。

ベタベタとまとわりついてくる空気がなかった。



そんな保健室に招待された俺たち4人は。

部屋の奥にある一美センセイの机のまわりに椅子を寄せた。



「逢沢クンって女癖悪いの?」



おい、一美センセイ。

なんちゅうコトを言ってんだよ。



「女癖っつーか…どれも本気じゃなかったよな」



おい、アツシ。

お前も変なコト言ってんじゃねぇよ。



「でも年明けくらいだっけ?
いきなり金髪やめてメガネかけ始めてから“そーゆー話”なくなったの」



ケンチャンが自分の髪を小さく引っ張りながら言った。





……全てを知ってる涼真は。

黙って苦笑いしてた。