「たまには電車もいいかと思ったんだけど。
…ラッシュが思ったよりキツかった…」

「…おとなしく車で来とけばいいのに」

「ホントだよ。しばらく電車はイイや」



ラッシュを思い出したのか。

苦笑いを浮かべる一美センセイと。

呆れ顔の涼真。



呆れてるように見えるけど。

ホントは心配してるんだよな。

ラッシュ時って。

痴漢とか多いらしいし。



車で来れるんなら。

ラッシュ時に電車乗るとかそういう危険なコトはマジでカンベンしてほしい。

…と、俺は思う。





正門から学校内に入り。

職員玄関の手前で一美センセイが振り返った。





「今度電車乗りたくなったら桜井クンにボディーガード頼もうかな♪」





フフフッ”と不敵な笑いを含みながら一美センセイが言った。