半熟cherryⅡ


「ちょっと、郁ッ?!」





俺に腕をひかれるがままについてくる茜。

それにも構わず奥に進む俺は。

公園の端の方にあるベンチに茜を座らせた。





「いきなりなに?!」

『…茜は“その他大勢”じゃねぇんだよ』

「は?」





ベンチに座らせた茜の前にしゃがみこむと。

俺より少し高い位置にある茜の顔を見上げた。





『言ったろ?
卒業するまでガマンするって。
家に連れてくのも、親に“彼女がいる”って言うのも。
卒業するまで待とうと思ってたんだ』





“彼女がいる”なんて言えば。

連れてこいってうるさいだろうし。

…特に母さん。





『今だって俺は言ったって構わない。
でも茜にイヤな思いはさせないって言ったからな』





親を信用してないワケじゃない。

でも。

何を言われるかわからないから。

いくら親でも。

茜を傷つけるコトは許さねぇ。