…しかし。
「“とりあえず”ってのもイイんだけど…」
なんなんですかね。
「将来のために学部選びって重要だよ?」
初めて彼女が部屋に来たっつーのに。
「“夢”とか“就きたい職業”とかないの?」
…この色気のナイ会話…。
茜も茜だ。
初めて入った彼氏の部屋で。
マジメに進路相談かよ。
『…夢、ねぇ…』
半ば諦めモードで。
ベッドに仰向けに寝転がる。
「やりたいコトとかでもいいんだけど」
ペンで何かを書き込みながら茜が頬杖をついた。
『俺的には今、この場で。
茜と…ってのがやりたいコトなんですケド』
「なッ?!それ意味が違うし!!」
瞬時に茜の顔が真っ赤になった。
『顔、赤いよ?』
「赤くないッ!!」
いやいや。
ガッツリ赤いから。
『…こっち、おいで』
寝転がった体を、片肘ついて半身起こすと。
茜に手招きをした。

