「大丈夫かぁ?」
言葉だけのご心配、ありがとう。
“クックック”と笑いを堪えた涼真がベットから体を起こした。
…小指が、痛ぇ…。
でも帰らねぇと…。
小指の痛みを堪えながらバッグを掴んだ。
「どーかした?」
『…先生が、ウチに来てるんだと。
だから帰ってこい、ってさ』
「杉原か?!
アイツ、辞めるんじゃねぇの?!」
『辞める、とはハッキリ言ってなかったし。
今朝のHRも出てナイからわかんナイ』
とりあえず帰るかな…。
後で母さんに何を言われるかわかったモンじゃない。
『また来る』
「健闘を祈っておりマス」
『…アホ』
3分で帰ってこい、だなんて。
母さんも無理言うよなぁ…。
涼真と話してた時間引いたら走んなきゃ間に合わないじゃん。
…ま、杉原なら待たせといてもイイか。
そんなコトを思いながら。
涼真のウチから自宅へと歩きだした。

