教室に入ると。

やっぱり痛い視線がチクチク刺さる。



でも今の俺にはそんなのカンケーなくて。

涼真の席にバッグがあるか確認するのが先だった。





バッグはあるケド姿は見えず…。



どこ行ってんだ、アイツ…。





とりあえず自分の席にバッグを置こうと振り向くと。



「郁、おはよ〜」



そこには爽やかに微笑むケンチャンがいた。





『おはよ。涼真知らねぇ?』

「涼真なら青筋たてて保健室行ったよ」





…う〜ん、青筋…。

しかも保健室…。



今行ったらめんどくさいコトになりかねないんじゃないかと…。





そうは思ったケド。

行かなきゃ行かないで一美センセイからメールがきそうだしな。

“引き取りにこい”って。





自分でまいた種とはいえ。

“アレ”を見てた人間が他にもいたなんて…。



背筋に冷や汗が伝う。





そのトキ。

机の上に置いてあるモノが目に入った。