『たぶん俺は。
茜に“フツーの恋人同士”を望んでたんだと思う。
俺たちが“先生と生徒”である以上、難しいコトもたくさんあるのにな。
俺、ホントにわかってなかったよ』
髪から手を離し。
そのまま茜の頬に指を滑らす。
『それでも。
俺は茜と一緒にいたい。
生徒だけど“ただの生徒”じゃない。
俺はお前の“特別”でいたい』
そう。
これが俺の決意。
頬に触れたままの指先で唇をなぞると。
ゆっくり言葉を吐き出した。
『卒業するまでガマンもするしガマンもさせる。
イヤな思いもするしさせると思う。
フツーの恋人みたくできないコトもたくさんある。
それでも…俺は茜の傍にいたい』
うまい言葉なんて見つからないケド。
今、ここから。
茜がいなくなるなんて想像できないししたくない。
あと1年半。
1年半ガマンすればいいんだ。

