半熟cherryⅡ


触れるだけの可愛いキス。

ほんの数秒。

唇に触れていただけだった。





それでも。




「ん…ッ?!」

『…足らねぇって…ッ』





茜からのキスは。

理性をぶっ飛ばさせるには充分すぎた。





片手で茜の体を抱き寄せ。

片手は後頭部を引き寄せる。





触れるだけのキスじゃもう足らなくて。





「…んぅ…ッ」





茜の息継ぎが間に合わないくらい。

“もっと、もっと”と。

貪るように唇を重ねた。





でも欲しいのは唇だけじゃない。





「え…ッ?!」





呼吸の乱れた茜を抱き上げ。

そのまま寝室の方を向いた。





「ちょッ?!郁?!」

『…めいっぱい優しくするから』

「や、そーゆー問題じゃなくて…」





抱き上げられたままの茜は。

モジモジとはっきりしない言葉を呟く。





『…なんかあるの?』





はっきりしない茜に。

ちょっと眉間にシワを寄せた。



すると茜は。

頬を赤らめ言った。





「…お姫様抱っこなんて、初めてされたから…恥ずかしくて…」