半熟cherryⅡ


てめぇのつけたアトなんか。

俺が全部消してやる。

茜にアトつけていいのは俺だけなんだよ!!





…そんなコトに対抗意識を持ってしまう俺は。

まだまだガキなんだと思わずにはいられなかった。





『…杉原にどこ触られた?』

「えッ?!」





うなじに唇を寄せたまま茜に問う。





『杉原に拉致られて何されたか聞いてねぇ。
“あのメール”の意味も教えてもらってナイ。
ついでに6時間目一美センセイと何話してた?』

「…わ、忘れてるかと思っ…」

『忘れねぇよ。
納得いくように話してもらおうか』





そう言いつつも。

うなじに触れる唇はそのまま。

茜はくすぐったそうに体を捩った。





「杉原先生とはなにもないよ!!
ちょっと抱きしめられただけ!!」



俺の腕の中から逃げ出そうとする茜。

でも。

逃がさない俺。



『…抱きしめられてんじゃん…。
じゃあこの“アト”は?』

「はぁッ?!」



ちょっと意地悪のつもりで言ったのに。

茜はホントに知らなかったらしく。





「やっぱり訴えてやればよかった…」

そう呟いた。