半熟cherryⅡ


「くれぐれも生徒の範疇を越えた行動はしないこと!!」



“戦闘準備”をすると言った俺に。

一美センセイが何度も言った。





『…わかってマスって。
…一美センセイまで茜と似たようなコト言うんデスね』

「茜に言われてもわからないみたいだから言ってるんじゃない!!」

『ありがたいご忠告、受け取っておきマス』

「ホントにわかってんの?!」

『わかってマスって』





なんて軽く聞いてたケド。





先に戻る、と。

屋上から校舎内へのドアに手を掛けた一美センセイが。

聞こえるか聞こえないかくらいの声で呟いた言葉は。

まるで茜が言っているように聞こえた。





「…茜が守ろうとしてるもの…。
自分から壊さないで…」