………………。 振り向くと。 俺のワイシャツを指先で小さく摘んだ茜が。 俯きがちに立っていた。 『…どしたの?』 「……………………らね」 言いにくいのか。 茜の声は小さくて、よく聞こえない。 『ちょっと待って?…なに?』 向き合うように体勢を変えると。 茜が俯いていた顔を持ち上げた。 「私!!遊んでるつもりないからね!!」 ………顔、真っ赤じゃん……。 “遊んでるつもりない”って。 さっきのアツシの言葉だよな。 ………本気にしたのか? …ヤベ…マジでカワイイんですケド。