半熟cherryⅡ


「ほら!!みんなも教室に行く!!」



イイ音は。

茜が手を叩いた音だった。



……なんか。

こうしてみると“センセイ”らしく見えるじゃん。



「…じゃあ続きはまた後でかぁ」

「一美センセーまたね〜」

茜に言われて。

渋々立ち上がるアツシとケンチャン。



「楽しみにしてるね〜」

手を振る一美センセイ。





…いやいや。

楽しみにしなくて結構デス…。







「…ところでさぁ」



保健室を出て教室に向かう途中。

アツシが何かを思い立ったようにこっちを向いた。





「郁の彼女ってどんな子?!」





『なんだよ、いきなり…』



また例のニヤニヤした顔をしながら。

アツシは俺の頬を指で突っついた。