『…で、ココは茜サンの家じゃないよね?』
コンビニから少し歩いた裏通り。
腕を絡ませ連れてこられたのは。
煌びやかなピンクや紫のネオンを携えた建物の前。
「今日はココが私のウチなのッ!!」
『今日は私のウチって…』
俺は目の前に佇む建物を見上げた。
『…コレ、どー見たってラブホでしょ…』
ラブホが自宅なんて聞いたコトねぇ。
それがホントなら涼真が笑い話にしてるはず。
『冗談抜きで。体冷えるし帰るよ?』
「もう寒いーッ!!入るのーッ!!」
右腕に絡んだ腕をとってそこから離れようとするケド。
彼女は大声出して中に入ろうとする。
…子供じゃねぇんだぞ、おい…。
半ば呆れてきたトキ。
そこを通るカップルにチラチラ見られているコトに気が付いた。
「はーやーくー!!」
ラブホに入ろうとする彼女を止めてる俺は。
このカップルにはどんな風に見えてるんだろう。
俺は急に恥ずかしくなって。
彼女の手を引いて建物の中に入った。

