半熟cherryⅡ


トントン。



突っ伏してる彼女の肩を叩く。





「…ん〜?」





彼女はモゾモゾ動きながら顔を上げた。



涼真の家で何度か会ったコトがあるから顔は知ってる。





…間違いない。

この人は“茜”だ。





『…迎えに、来ました』

「ヤダ。帰らない」





………………はい?

今なんて?

自分で迎えに来いって電話かけてきたんじゃ…。





「か・え・ら・な・い!!
これから慰めてもらうんだからぁ〜。
…ねッ♪」



そう言ってカウンターの中にいるバーテンダーに両手を広げた。





“慰めてもらう”?





意味がよくわからなくて。

バーテンダーの顔を見た。



するとバーテンダーは困った顔をして言葉を発した。





「さっきからフラれた、フラれたの連呼で。
慰めろって絡まれて参ってるんですよ」





…あぁ、要するにコレは。

フラれたヤケ酒なのね…。