半熟cherryⅡ


いくら涼真が相手でも。

ケータイ勝手に出た、とは言えない。

…ましてや今最高に機嫌が悪い。





とりあえず、着信履歴消しちゃえ。





証拠隠滅。

電話がなかったコトにすればいいんだ。





俺は急いで涼真のケータイからさっきの“茜”の履歴を消して。

またベッドにケータイを投げておいた。



そして。

上着を掴んで部屋を出た。





「あ?どこ行くんだ?」





玄関で靴を履いてると。

後ろから涼真の声がした。





『…ん〜、ヤボ用?ちょっと行って来る』

「ふーん。寒いから気をつけて」

『おう』





機嫌が悪いのもあってか。

口数少なく見送ってくれた。





…酔っ払い相手にバイクじゃ帰ってこれなさそうだよな…。

涼真はいつも何で迎えに行ってるんだ?

そこまで聞いたコトなかったし…。

それに。

後ろ乗せてケガさせたらマズい。



…仕方ねぇ。

駅まで走るか。



バイクに差した鍵を抜くと。

俺は駅までの道のりを走りだした。