半熟cherryⅡ


鳴り止まないケータイ。

ディスプレイに浮かんだ“茜”の名前。



もう一度ケータイを握りしめた後。

俺は、通話ボタンを押した。





『…はい』



「あ、涼チャ〜ン?茜だよ〜」





電話の向こうには。

明らかに酔ってるのがわかる“茜”がいる。





『っと…今涼真いなくて…』

「駅近くのバーにいるから迎えに来てね♪」

『あ、ちょっ…!!』





後に残ったのは無機質な“ツーツーツー”という音だけ。





“茜”は。

自分の言いたいコトだけ言うと。

電話を切ってしまった。





…どうするよ…。

電話出ちゃったし、しかも切られちゃったし。



相手は涼真が出たもんだと思ってる。

どうする、俺?!





でも。

考えても仕方ない。

電話に出ちゃったんだし、迎えに来いって言われたんだし。





…俺が行っちゃえばいいか。