“エース”はウチで飼ってる猫。
目がクリンとしてて、めっちゃカワイイ真っ黒なメス猫。
他のヤツには“ツンッ”としてるケド。
俺には甘えてくるところがたまらない。
……ん?
エースって。
真っ黒、だったよな……。
『これ、エース?』
足元にまとわりついているのは。
真っ黒とは程遠い。
薄汚れた白に近い。
「そう。エース。
また暴れる前に洗ってきてよ。
…エースが暴れたからリビング片付けなきゃ」
母さんはそう言うと。
モップ片手にリビングに戻っていった。
「…だってさ」
『……なんで帰ってきて早々……』
「早く洗ってやれよ。俺まで白くなる」
涼真の言葉に足元を見ると。
エースが擦り付けたのか。
白い粉がズボンの裾についていた。
……カンベンしてくれよ……。

