「や...別に理由は無いけど」

少しだけしらばっくれてみる。

「...」

しばしの沈黙の中、最初に口を開いたのは祐ちゃんだった。

「好き?」

「すすす、すきってなにが!?」

「優くん」


...優くん?ん、優くん?

「...だれ?」

瑠菜が不思議そうに祐ちゃんに言うと少し驚いた様子で口を開いた。

「林 優弥!あれ、名前知んないの?さっき俺の横にいた奴」

は、林くーーーん!!!

「は、林くん、ゆ、優弥って名前なんだあ!」

「で、好きなの?」

ニヤリと笑う祐ちゃんの表情が怖くてつい目をそらす。

「へ~ぇ?好きなんだ?」

「ちっ違うよ!!!」

「あだ名つけてくれたし、藤川なら協力してあげるけどー?」

何だこいつ...!!!!
天然キャラの次は悪魔キャラ!?

「っ...ぅん、好き...たぶん」


言ってしまった。