「う…ううっ…っ朔斗のっバカァ‼」

あたしは、保健室で泣いていた。



先生は、あたしを見るなり部屋だけ開けて何処かに行ってしまった。

多分、気を使ってくれたんだと思う。



「あんな言い方しなくたって…良いじゃん…」

ベットの上に横になった。



どうして…

あんなに怒ってたんだろう…




ガラガラっ。

「しぃちゃん居る?」

この声は、

「結城先輩?居ますよ」


シャッとカーテンを開けた。


「しぃちゃん…」

今あたしはきっと、ものすごい顔をしているんだろう。


「あの2人となんかあったんだね?」

2人?

あたしは首を横に振った。


健ちゃんとは…何もない。


「そうなの?2人ともすごい怒ってたよ。特に…」

そこまで言って、先輩は口を閉じた。

「…どうしたんですか?」


しばらくしてから先輩は口を開いた。

「殴り合いでもしそうな雰囲気だったから、俺が止めといたよ」

ははっと笑った。