2007年 6月


語り:アヤ




その日は、学校が終わって帰宅途中に雨が降ってきた。それなのに、空は明るくて、通り雨だろうと思って、凪の店で雨宿りをすることにしたんだ。



ア「凪~!コーヒー頂戴!!」

凪「お前な・・・・・・・・ここは家じゃないんだよ!」

楓「あら、アヤちゃんいらっしゃい。」

ア「こんにちは。今日も来ちゃいました!」

凪「・・・・・・・・・・無視かコノヤロウ」



幼馴染みの凪を弄って、美人な楓さんを見て癒されて。いつもと変わらない風景に少しの不安や希望も持っていなかった。


でも、その時はすぐに訪れたんだ。




ア「そこでいじけている凪くん。君に仕事を与えよう!さぁ、解きたまえ!!!」



そう言いながら、私は英語のテキストを差し出した。



凪「あのなぁ・・・・・・・・・俺は仕事中なんだよ!!!!!!!!・・・・・・・・・・・・・・・・ていうか、お前まだ高一だろ?なにいきなり躓いてんだよ。」



凪が呆れながら言った。確かに高校に入学したばかりの私には余裕があるはずだった。




が、しかし



ア「英語だけはマジで無理なんだよぉぉぉぉぉぉ!!!!」