「いろんなヤツが桜の方見てる」


「え?」



私…、顔に何かついてる!?


顔をぺたぺたと触る。


だけど、何もない…。



「それだよ、それ!」



先輩は私のスカートを指差す。


これ…?



「ちょっと短すぎるぞっ」


「はい…」



いきなり怒られちゃった。



「桜は俺のモンだからな?」


「はいっ」



先輩も、こーいうとこあるんだ…。


私も嬉しくなっちゃって、



「手、つないでもいいですか?」



なんて言ってしまった。



「もちろん」



先輩が差し出す大きな手を、私はギュッとした。