すぐにほかの店員がかけよってきて、
「あなた何したの!?」
と私に問い詰めてくる。
「え、いや…」
何も言えなくて、私はその場に立ち竦む。
「何突っ立ってんの?」
1人のひときわメイクの濃い、目力のある女子が誰にも聞こえない低い声で言ってきた。
「申し訳ありません…」
すぐにこぼれたミルクティーを拭こうとすると、
「これバラすよ?」
そう言って、女子の手には何かが持たれていた。
「それ…!!」
私は思わず自分のエプロンのポケットの中を探った。
私の…、学生手帳だ…。
一気に体の中の血の気が引いた。
