BloodButterfly




「お前なんであんな顔して笑ってた?」


『秘密』



「あっそ…」



『お母さん…どう?』


ピクッ


「…」



あ、これ言っちゃ駄目だったのかな
嫌そうな顔した…



『えと…ごめんね?』



「母さんさ…」



戒里が力強く拳を握らせて話し始めた



「今麻薬に依存した奴らのいる施設にいるんだけど…

俺のこと嫌ってるんだ」



『…嫌ってる?』



「あぁ、だって俺が生まれなきゃ依存症になんなかったんだ


だから嫌ってるよ」



『…実際にちゃんと会って言われたの?』



「会わなくても分かるよ」



つまりは会ってないんだ


『…ざけんな』


「え?」



戒里は驚いたような声を出した