Side:來



『…ん』


目を開けるとコンクリの壁


「おぉ、坊主気づいたか!」



誰だよ
このおっさん



「体…痛くないだろ?」



『……あぁ』


痛くない

あんなに殴られたのに

俺そんなに寝込んでたのか?



「…まだ、2時間しか経ってないよ
不思議だよな…俺も全く痛くない」



亮は眉を下げて笑いかけてきた



「…坊主らは麗と知り合いなのか?」



麗…今1番聞きたくない名前


「…同じクラスなんです」


亮はそれだけ言って俯いた