「あんただろ」
「……。」
誰もいない教室
あたしの前に秦野 稚空
「知永を停学にしたの」
「やだなァ そんなことするわけないよ」
お決まりの作り笑い
「嘘つくな」
「………。」
なんでもお見通しみたいな目しないでくれるかな
「……だったら何?」
自分でも
笑ってないってわかる
晴緋君にチクるなら勝手にすればいい
あたしは疑われたりしない
晴緋君のトモダチのあんたならわかるでしょ?
「あんたさ 何が怖いの?」
「……意味わかんない」
「何に怯えてそんなことしてんの?」
『顔 可愛いね』
『スタイル うらやましいなぁ』
「わかったような口聞くな!!」
思わず叫ぶ
その後で我に返る
「あ………」
まずい
ここ学校だった
キョロキョロと辺りを見回して
誰もいないことを確認する
ほっと胸をなでおろす
「惨めだよな お前」
「……秦野君だって」
自分を見失っちゃダメだ
「コンプレックスくらいあるでしょ?」
惑わされちゃダメだ
あたしは間違ってない
みんなの理想の゙橘 澪梨"を演じるんだから



