「よかったァ りっちゃんと同じクラスで」
入学式が終わって教室に戻る
社交辞令なんかを口にする
別にりっちゃんがいなくてもどんなクラスになったって
゙トモダチ"作りに苦労なんかしないけどってのが本音
「さっきのヤツやっぱり告白だった?」
「……うん」
「その顔 また断ったんだァ」
「だって…カノジョいるでしょ?あたしそういう人から告白されてもちょっと……」
「試しに1人くらい付き合ってみればいいのに」
「やめてよぉ りっちゃん」
「ウブいなぁ 澪梨はっ」
照れる仕草は研究済み
最近は顔を赤くする技術まで取得
ウブキャラ鈍感キャラだってもちろん手作り
女の子の前だって余念はない
だって誰がどこで見てるかわかんないじゃない?
やるからには完璧にしてなくちゃ
少しでも崩れるとあたしの悪い部分が次々にでちゃうと思う
こんな汚い自分が
誰にも本当の自分なんて見せちゃダメだ
りっちゃんと話しをしながら新しいクラスの人たちを観察する
桜花学園はマンモス校だから
人よりはかなり顔の広いあたしでも初めて見る子は何人もいる
次のターゲット
探さなくちゃな



