『先生 女子で指名したい人いるんだけど』
藤森 晴緋がそう言ったとき
心臓が飛び出すかとおもった
『橘さん』
藤森 晴緋が別の名前を呼んだとき
ほっとした
それと同時に思う
あたしって
自意識過剰?
今日もバイトは4時からだから
あたしはまだ教室にいる
彼は委員会だから
ここにはいない
静まり返った教室
「ねぇ」
聞き慣れない声
……あたしに言ってる?
顔を上げてみると
目があう
そこには
知らない男の子がいる
゙知らない"
って言うのは名前を知らないって意味
たしか同じクラス
藤森 晴緋の友達
たしか………
「あんたってさぁ」
淡々と
何の前触れもなくあたしに話しかけてくる
「ハルのなんなの?」
「………。」
言葉の意味を理解して
あたしなりに考える
藤森 晴緋のなんなんだろう?
カレはあたしを友達という
あたしはカレの友達だと思ってない
……なんなの?
ってあたしが聞きたい
「………。」
「じゃあ 質問変える」
黙るあたしにカレは続ける



