「いい加減にしろ」
低い声
自分の声とは思えないくらい低い声であたしが言った
「今はそんなことでもめてる場合じゃないでしょ!!」
「………橘さん」
「衣都ちゃんが学校に来れるようになってから戦いなさい」
何言ってんだろ あたし
「りっちゃんたちに写真ばらまくって脅されてんのよ」
「え?」
「あの子たちを退学にさせるのは一発だけどそれじゃ根本的な解決になんないの」
もう いっか
「身体の傷は癒えても心の傷は一生一生残るの 隠しても消えないの!!」
これは体験談
消えない 一生
「それなのにあんたたちがプレッシャーかけてたら学校来る気なくすに決まってるじゃん」
原因はきっとそっち
精神的に弱ってる状態でどっちか選べなんて 残酷すぎるじゃない
「好きならもっと衣都ちゃんの気持ち考えなさいよ!!」
「「…………。」」
ふと 我にかえる
しゃべりすぎた?
晴緋君に対してなのに 素出しちゃったし
あたし なんで衣都ちゃんのこと庇っちゃってるんだろ
ちゃっかり犯人がりっちゃんたちって暴露しちゃったし
「ありがと 橘さん」
そう言ったのは晴緋君



