シュガーズ



「……………。」

ギブ アンド テイク

最初からそのつもりだった

りっちゃんのために合コンに参加して情報をもらって

利用した


「トモダチのフリしといたほうが得だと思ってたけどね」

「いい思いすんのはいつも澪梨だもんね」


傷ついたりしない

わかりきってたことだから

なのに



「…………へぇ」


人の気配に振り返る


「橘サンでも泣くんだ」


秦野 稚空だった


「………泣いてなんか」


あれ

あたし 泣いてる


「…………。」


こんなことで泣いてる


「最悪だ………」


秦野君にだけは見られたくなかった

今りっちゃんたちと鉢合わせるのも嫌で一刻も早くこの場を立ち去りたかった

晴緋君には悪いけど委員会どころじゃない



「………ついてこないで」


しばらく歩いても足音が消えない

面白がってるの?


「別に傷ついたとかじゃないし 落ち込んでるわけじゃないから!!」


ひとけのない場所まで歩いて涙がこらえられる程度になったから振り返って彼を睨む



「あたしは………」

「黙って」

「え………ちょっと」

「もう 黙れよ」




秦野君はあたしを抱きしめた