「晴緋君 今日は部活ない日だよね?」

「うん」


振られて以来

気まずくてあんまり話せてなかったけど


「委員会 一緒に行こ」

「いつも橘さんに任せっきりで悪いし今日は俺1人で行くよ」

「いいって」


めげずに頑張ることにした

アピールしまくってやる

あたしはいつも勝てる試合ばかりしてきてほんとに欲しいものは諦めてきた

自分の気持ちを合理化してた

かっこ悪くってもいいかなって思えるようになった

そんな自分が割と好き

なんか吹っ切れた



「あたしが晴緋君と行きたいから一緒に行こっ」

「うん わかった」


晴緋君から気まずさは一切感じられなくて あたしなんか眼中にないことはわかってた


「やっぱり橘さんはクラス思いだね」

「………。」


ちょっと違う

完全に意識されてないってことだよね

でも やれるだけのことはする

知永 衣都がいないうちに



「あ……集計したアンケート机に入れっぱなしだ」

「俺行こうか?」

「いや 先に行ってて」


晴緋君にニッコリ笑って教室に小走りで戻る

周りから固めるのはやめた

誰かに頼るのはやめよう

あたしは周りをあてにしすぎた