「ねぇ」
「………。」
「ねぇってば」
「………。」
完璧シカトですか?
「秦野 稚空!!」
「うるさい」
「………。」
好きで騒いでるわけじゃないわよ
ちゃんと反応しなさいよ
イライラが顔に出るのを必死で抑えて笑顔を作る
人前だから
「ちょっといいかな?」
「やだ」
「……まだ何も言ってないんだけど」
「あんたと2人で話すこと自体 寒気がする」
「…………。」
あたしたちの会話を傍観してた人たちもヒヤヒヤし始めてるのがわかる
みんなの澪梨ちゃんにそんな態度していいの?
消されたい?
あたしを敵にまわすといいことないよ
バックに学校中のボス的ポジションの男の子 どれだけでもいるんだから
「知永 衣都」
「………。」
「傷つけちゃおっかなァ」
秦野君の耳元で囁く
「……あんたなんかじゃ知永は傷つかねぇよ」
「ほんとにそうかな」
「はぁ?」
「とにかく話がしたいの いいでしょ?」
不敵な笑み
あたしは渋る秦野君の手を引いて席を立った
野次馬たちをうまくまいて向かう先はやっぱり中庭



