元祖ストーカー
最近は関わることがだいぶ少なくなった
秦野君と付き合い始めてからあたしたちの関係は大きく変わった
ハル君が必要以上にあたしに関わってくることがなくなった
秦野君が離れていくのがこわくて 誰かを失うのがたえられなくてあたしは秦野君の手を握った
でもそれと引き替えに彼の笑顔がなくなった
ハル君との距離はずっとずっと遠くなった
何かを選べば何かを失う
そんなの決まりきったことなのに……
叶わない願いのために何かを犠牲にすることを選べるほど あたしは強くない
「知永さん?」
「え………あぁ ごめん」
心配そうにあたしの顔を覗き込む榊原君
「……で 話って何かな?」
こんな時間にバイト先まで出向くくらい話したいこと
大切な人のこと
きっと芽依ちゃんのこと
「知永さんと稚空はさ……お互いのこと信頼してるだろ?」
「うん……まぁ」
「じゃあ過去のこととか 聞いたことある?」
「………過去?」
遠回しすぎてなかなか核心の掴めない質問
芽依ちゃんの話がしたかったんじゃないの?
「…………。」
過去
詳しく聞いたこと 言われてみるとない



