「行こっか」
「ねぇ……やっぱり今日はやめとかない?」
ここまできてまだ割り切れてないあたし
今さら何あがいてんだ自分
往生際の悪さに腹が立つ
「何言ってんだよ」
そんなあたしを見かねて祐夢先輩が手をとる
「行こぉぜ 澪梨」
「………。」
腹くくろうよ
自分に言い聞かせて部屋を出る
「なんでわざわざ花火なんて見に行きたがるのか理解不能」
本音がこぼれる
「いいじゃん♪」
「まじ面倒なんだけど」
あたしのキャラが崩壊しててもお構いなしの先輩
「あ……電話」
あたしの手を握ったまま立ち止まって携帯をとる
「おぅ 嶋(シマ)じゃん 今?彼女といるけど」
嶋
たぶん嶋林 幹弥(シマバヤシ ミキヤ)
祐夢先輩ほどではないけど結構な有名人
「わかった行くわ」
そう言って先輩は電話を切る
「行くって?」
「嶋たちと合流するから行こうぜ」
「はぁ?」
「澪梨のこと俺のダチに紹介したいしさ」
強引にあたしの手を引く
しばらく歩くと地元の公園に着いた
花火大会の会場からは少し離れてて 人通りは多くないからすぐに合流することができた



