「今日さ 花火大会らしいんだよね」
「ふーん………」
知ってる
去年行ったし
祐夢先輩の遠回しの誘いに気づかないふりをする
気のない返事をする
「行こうよ」
今日もあたしの部屋で一緒にいる
やることってすごく限られてるんだけど……
「あたし人ごみとか苦手だもん」
嘘じゃない
ごちゃごちゃしたとこが好きなやつなんていない
「いいじゃん」
それ以上に学校の人に一緒にいるとこ見られたくないほうがでかいけど
「………。」
黙って祐夢先輩にキスをする
「今日はうち 泊まりなよ」
満面の笑顔を向ける
「だから花火大会はやめとこ?」
「………澪梨」
祐夢先輩があたしの髪の毛に指を絡ませる
キスするときはいつもそう
「ねぇ あのさ」
「うん」
「まじで俺と付き合わね?」
「………え」
真っ直ぐあたしを見ながら祐夢先輩は言う
「今までこそこそあってたけどさ 澪梨のこと彼女として紹介したいんだけど」
最近の先輩はやたらと外出をしたがった
映画とかカラオケとか
あたしが人目を避けてたこと やっぱりわかってたんだね
「だめ?」



