柚羅「な、なわけないじゃない!」


柚羅は戸惑い、蓮の顔を直視できずにいた。


蓮「嘘つくなよ。」


柚羅「う、嘘なんか」


柚羅(柚羅、本当にそう?嘘ついてない?)


柚羅は自分の心に問いかけた。


柚羅「と、とにかく私帰るわ。」


柚羅が蓮から離れようとした時だった。


グイッ


柚羅「ちょ、ちょっ!!」


蓮は離れようとした柚羅の腕を引っ張り、自分の唇を柚羅の唇に重ねた。



柚羅「ちょっと、なにすん」


蓮「俺は!!」


蓮は柚羅の言葉を遮るように、大きな声を出した。
そして、蓮は涙目で柚羅に言った。



蓮「俺は……とっくにお前に惚れてんだよ……。」


柚羅「え…。」


蓮「気づけよ…。バァカ…。」


蓮はふてくされて、そっぽを向いた。


柚羅は何がなんだかわからず、蓮に向かって言い返した。


柚羅「そ、そんなの急に言われたって、知らないわよ!!」


バンッ!


柚羅は涙混じりの声で蓮に言い放ち、扉を思い切りひどく閉め、部屋を出て行った。




蓮「クソッ……。何やってんだ、俺……。」


蓮は悔しくてたまらなかった。