また、アレかなぁ…。私はそう思った。
柚羅は落ち込み気味で教室に戻っていった。
席へ戻ると、蓮が聞いていいものか迷いながら口を開いた。
蓮「なんだったんだ?」
柚羅「へ?」
蓮「い、いや、その。なんで呼ばれてたんだ?」
柚羅「あぁ、なんか放課後、体育館の倉庫に来てほしいって言われたんよー。」
蓮「………。」
柚羅は急に黙り込んだ蓮の顔を不思議そうに覗き込んだ
柚羅「ど、どうしたの?」
蓮「行くなよ。」
柚羅「え、え?」
蓮「放課後、倉庫に行くな。」
柚羅「どうして?」
蓮「いいから行くな。お前が傷つくことになるから。」
蓮は真剣な顔で言った。
柚羅「き、傷つくことってなによ。」
蓮「とにかく行くな!」
蓮の言葉は、少しキツすぎてしまい、それを聞いた柚羅は、凄んでしまった。
柚羅「そ、そんなのアンタに関係ないじゃない!」
柚羅は、蓮の突然の強い言葉にびっくりして、柚羅も負けじと強気でそう言い返した。
蓮「関係無くても行くな。俺の言うことは聞いといたほうがいいそ。」
柚羅「だ、誰がアンタの言うことなんか」
蓮「あぁ、そうかいそうかい。なら、勝手にしろ!せっかく俺が忠告してやったのに!」
蓮はそう言うと、そっぽを向いてしまった。
それからの授業、柚羅と蓮は関わることはもちろん、喋ることも一切しなかった。
