黄色い笑顔






そう言って木下くんは
私を離して

教室に帰ろうとした。

「ちょっと木下くん待って!」


そしたら木下くんが
クルッと私の方に体を向けてこう言った。

「“木下くん”はもうやめろ。下の名前で呼べ」


「無理だよ」

「ぢゃあ慣れるまでいいよ」


そう言って木下くんは屋上を
出ていってしまった