「死んだ?!」

私は、ぜーぜーと喉を鳴らし、必死の思いで呼吸しながら叫んだ。

首筋には汗が光っているというのに、『死』その一言が私の心を一気に冷たくする。

冷やされた心の温度が全身に伝わり、私は反射的に身震いする。

フリーズしかけた脳みそが再起動を始めると、真っ白になっていた頭の中に、思考と感情がゆっくりと蘇ってくる。

何故?

何故?

何故なんだ?

言葉にならない問いを自身の中で反芻する。


そう。

今朝もいつもと変わらぬ時を刻んでいたはずだ。

いつも通り目を覚まし、いつも通り二人で朝食を摂った。

確か、食卓に並んだのは、パンと牛乳と目玉焼きに、昨夜の残りの肉じゃが。