「瑞希、あのさ…」



久しぶりにあたしを呼ぶその声に、思わず目を潤ませてしまう。


でもぐっと堪えて続きを待つ。




「しばらく離れててごめん。電話もメールもせずに、瑞希のこと避けてて…」



本当に申し訳なさそうに話すせんせーに、あたしは黙ってううん、とそっと首を振った。




「実は、俺は戦ってたんだ、ある人と…」




せんせーは、分かりやすいように、そして変な誤解を招かないように、丁寧にあたしに説明してくれた。




あたしも真剣に、静かに聞いた。