「せんせー、おはよ。」 待ち合わせ場所の駅前のオブジェに行くと、せんせーはもう来ていた。 「おはよ。じゃ、行こうか。」 そう言いながら出された手を、あたしはすっと握って一緒に歩き出した。 ちなみにせんせーも、あたしほどではないけれど、変装のようなことはしている。 サングラスとマスク。 あたしがいなかったら不審者だと思われるだろう。 でも、そうまでしないとあたしたちのレンアイはやっていけない。 どうしても。 続けたいから。 隣にいたいから。